スウェーデン―ダニ媒介性脳炎

スウェーデンの保健当局は、2015年のダニ媒介性脳炎(TBE)に関するデータを発表しました。9月7日までに140例の症例が報告されています。 このうち83例は、8月に報告されています。 過去10年間の8月中の症例の平均は56例と報告されています。
TBEの症例はメーラレン湖、ストックホルム、セーデルマンランドウプサラでバルト海に沿って、スウェーデンの東に確認されています。

 ダニ媒介脳炎は日本ではあまり知られていませんが、世界では決してまれな病気ではありません。 TBEはウイルスを保有するマダニに刺咬されることによって感染します。逆に言えば、ウイルスを保有したマダニがいない地域では感染がおきませんが、感染した山羊や羊等の未殺菌の乳を飲んで感染することもあるといわれています。

潜伏期間は、通常7~14日で、中央ヨーロッパ型脳炎では、発熱、筋肉痛などのインフルエンザ様症状が出現し、2~4日間続きます。そのうちの約3分の1は、髄膜脳炎に進展し、痙攣(けいれん)、眩暈(めまい)、知覚異常などがみられます。
ロシア春夏脳炎では、高度の頭痛、発熱、悪心などの後、髄膜脳炎に進展します。発症した場合の致死率は、中央ヨーロッパ型脳炎では1~2%、ロシア春夏脳炎は20%といわれており、回復しても数割の方で神経学的後遺症がみられます。日本国内では、1993年に北海道の酪農家の方の1名の患者発生報告があるのみです。この患者さんの発生があった地域では、マダニから原因となるウイルスが分離されています。
世界では、ダニ媒介脳炎の患者は、毎年、6,000人以上発生し、多い年には1万人前後発生しています。中央ヨーロッパおよび東ヨーロッパの多くの国々で流行しています。2001年には、オーストリアに滞在した日本人が滞在中に田舎で感染して死亡した症例が報告されています。

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