No.101 サウジアラビアー中東呼吸器症候群

 2015年8月6日に公表された世界保健機関(WHO)の情報によりますと、サウジアラビアの国立国際保健規約(IHR)担当者は7月28日から29日の間に、新たな中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染者2人をWHOに報告しました。

一人は、 67歳男性。リヤド市の住民で、6月11日に発症し、6月14日に入院しました。入院中の7月26日に悪化して肺炎になり、7月28日にMERS-CoVの検査結果が陽性と判明しました。現在、患者はICUに収容され、重篤な容態です。同じ病院に入院していた検査確定MERS-CoV患者との疫学的関連の可能性や、同じ医療従事者から治療を受けていた可能性について調査中です。

 もう一人は、44歳女性。アルカルジ市の住民で、7月16日に発症し、7月26日に入院しました。現在、この患者は安定した状態で、病棟の陰圧室で隔離されています。7月27日にMERS-CoVの検査結果が陽性と判明しました。

これらの患者に対して、家族と医療機関の接触者追跡が行われています。

WHOは、2012年9月以降、1384人の検査確定したMERS-CoV感染の患者報告と、少なくとも495人の関連する死亡報告しています。

MERSは他の呼吸器感染症と同様に、MERS-CoVの初 期症状は非特異的なため、通常、早い時期に患者をMERS-CoVと診断できるものではありません。したがって、医療従事者は、診断にかかわらず、すべて の患者に対して常に一貫した標準感染予防対策を適用する必要があります。急性呼吸器感染症の兆候を呈している患者の治療にあたる場合には、標準感染予防対策に 加えて、飛沫予防対策を行うことも必要です。

今後、MERS-CoVに関して解明が進むまでは、糖尿病、腎不全、慢性肺疾患、免疫不全のある人は、MERS‐CoV感染で重篤化するリスクが高いと考えられます。したがって、これらの人は、ウイルスの存在する可能性がある農場、市場あるいは家畜小屋のある地域を訪れる場合、動物に近づくこと、 特にラクダと濃厚接触することを避けなければなりません。動物に触れる前、触れた後には必ず手洗いを行い、病気の動物との接触を避けるという一般的な衛生習慣をしっかりと守るようにしましょう。

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